■ 結論：口コミ効果を実感できるのは平均「2〜3か月後」

MEO解説 • 2025年11月4日

実務的な経験則から言うと、
MEO施策をスタートしてから2〜3か月程度で、
口コミ効果が検索順位・閲覧数・来店数に反映され始める。

Googleのローカルアルゴリズムは、
単純に「口コミの数」だけでなく、
以下の3つを総合的にスコア化している。

評価項目	内容	効果の出やすい時期
① 口コミ数	投稿件数そのもの。数が一定以上（20件前後）になると信頼性評価が上がる	約2か月後〜
② 投稿頻度	継続的に口コミが増えているか。急増よりも“自然な増加”が好評価	約3か月後〜
③ 返信率	店側の返信率が高いと「顧客との関係性が良好」と判断される	即時〜1か月後

このように、口コミは「継続的に積み上がる過程」で効果を発揮する。
1〜2件投稿して終わるよりも、月3〜5件ペースで更新される状態を維持する方が、
Googleの評価も、実際の閲覧数も安定して伸びる。

Googleは、口コミを以下のように段階的に評価している。

投稿検知（即時）
　口コミが投稿されると即座にインデックス化される。
　ただしこの段階では順位に反映されない。
信頼スコア集計（約1〜2週間）
　投稿アカウントの信頼度（過去の投稿履歴・位置情報など）を分析。
　不自然な投稿や自作自演的レビューはここで除外される。
評価反映（約1〜3か月）
　一定数の「自然な口コミ」が蓄積すると、
　Googleはそのエリア内での“人気・信頼度スコア”として反映を開始する。
　この段階で順位がじわじわと上がる。

したがって、「2〜3か月後にようやくGoogleが“本当に人気がある”と判断する」
という時間軸が存在する。

口コミに対して24時間以内に返信すると、
Googleはそのアクティビティを「エンゲージメント」として評価する。
返信内容は短くてもよく、
「ご来店ありがとうございました」「またのご利用をお待ちしております」で十分。
これだけで口コミの信頼度が向上する。

同一人物や限定的な層からの口コミばかりだと、Googleは自然性を疑う。
一見客・リピーター・ファミリー層など、利用者層の多様さを反映させることで、
より信頼性の高い口コミ群として評価される。

口コミを読んで来店したユーザーが「経路案内」をタップすれば、
それ自体がGoogleに「実際に来店が発生した」として記録される。
これが一定数蓄積されると、検索順位がさらに上がる傾向がある。

MEOの運用で最も多い失敗は、
初期に口コミを集めて満足してしまうケースだ。

Googleは「新しい情報」を好むアルゴリズムを採用しているため、
口コミが3か月以上止まると、順位が緩やかに下がる傾向がある。
口コミが止まる＝人気が落ちた、と判断されるからだ。

つまり、口コミは「集める」ではなく「更新する」施策。
“口コミを育てる”という感覚が最も重要になる。

名古屋市の整体院では、MEO対策と口コミ施策を同時に導入。
患者にQRコードを渡し、来院後に口コミ投稿を促す仕組みを導入した。

結果、1か月で口コミが10件→35件に増加。
3か月後には「名古屋　整体」でGoogleマップ3位に浮上。
Google経由の予約件数は月15件→34件となり、2.3倍の成果を記録した。

口コミが“信頼資産”として機能するまでに3か月。
まさに理論通りの成長カーブだった。

MEOにおける口コミは、広告のような瞬間的効果ではない。
時間をかけてGoogleが「地域で信頼されている店」と認識したとき、
初めて順位・閲覧・来店が連動して伸びる。

したがって、理想的なスケジュールはこうだ。

口コミは「集めた数」よりも「続けた期間」で差が出る。
MEOは、短距離走ではなく信頼を積み上げるマラソン。
一歩ずつ口コミを重ねていくことが、
ローカル検索の頂点に立つための最短距離なのだ。